入力作業に入る
さて、いよいよテープを聞きながらの入力に入ります。
素起こしといっても、最低限のケバとりは必要ですから、テープを聞きながらケバをとって入力していきます。一たん、全部聞こえたとおりに起こして、あとから不要語の削除や文章整理をしている人もありますが、私のやり方は聞きながら同時にある程度の文章整理をしてしまいます。音を聞きながら頭の中でケバとりと言葉の整理をして入力していきます。入力しながら、少しあとに戻って文章を見直すこともありますし、全体の入力が終わったあとで、もう一度しっかりと文章を見直してきちんとした文章に直します。
聞こえない言葉が出てきたら、テープを何度も聞き、速度を少し落として聞いたり、音がこもっていれば音質をhighにするなどして何度も聞いてみますが、何回か聞いても聞き取れなかった場合は、聞こえなかった部分にクライアントの指示どおりの処理をほどこし、いつまでもその個所にこだわらずにどんどん先へ進むようにします。そのとき聞き取れなかった言葉が、あとでもう一度出てくることもありますし、最後まで聞いてからもう一度聞きなおすと、案外今度は簡単に聞き取れることもあります。納期に余裕があれば、一晩寝て、翌日また聞いてみるというのも、かなり有効な手段です。なぜだかわかりませんが、日をあらためて聞き直すと、聞き間違いがたくさんみつかったり、聞こえなかった言葉が聞き取れるようになっていることが多いのです。行き詰まってしまったときは、気分をあらためて、頭の中を白紙の状態にしてからまた聞いてみると、案外音が拾えることが多いようです。
同じ言葉が何度も出てくる場合は、辞書に単語登録をして入力速度のアップをはかりましょう。私は、クライアント別に辞書をつくるようにしています。単発の仕事の場合は、1回使った辞書は仕事が終わると削除してしまうことが多いのですが、何回かシリーズで続く場合や常連のクライアントの場合は、新規に辞書作成をし、その辞書を開いた状態で頻繁に出てくる専門用語などを1〜2文字で出てくるように単語登録します。次にそのクライアントの仕事がきたときには、最初にそのクライアント専用の辞書を開いてから作業を開始します。経験を積むうちに登録用語がどんどん増えていきますので、辞書も鍛えられていきます。辞書をクライアント別に分けないと、違う候補の単語が出てきてしまって、なかなか目的の単語が出てきませんので、クライアント別、あるいは業界別に辞書を分けてつくるのがポイントです。辞書の作り方、単語登録の方法は、MSIME、ATOKなど、それぞれのヘルプを参照してください。